免疫介在性溶血性貧血
(Immune-mediated hemolytic anemia : IMHA)

IMHAは自己免疫性疾患の一つで、普段はウイルスや細菌感染などから体を守ってくれている免疫が自分の赤血球を標的として破壊してしまう病気です。発症した動物は急性の貧血を起こし、それに伴う症状を起こします。 貧血の進行により死にいたる可能性もあり、救急性の高い疾患です。

原因
原発性(自然発生)と続発性(何らかのきっかけにより発症)に分けられ、以下のことが考えられます。これらがきっかけとなり病気が発症し、貧血が進行します。
・感染症
・ハチやその他のアレルギー
・薬の副作用
・ある種の腫瘍
・赤血球寄生病原体(ヘモプラズマ)
・ある種の化学物質や毒物(タマネギ中毒など)
・ヘビによる咬傷
など
症状
貧血に起因する様々な症状を起こします。
・食欲不振
・運動不耐(疲れやすい、動きたがらない)
・呼吸促迫
・血色素尿(見た目は血尿)
・黄疸(白目や皮膚が黄色くなる) ・可視粘膜蒼白(歯茎の色がうすいなど)
など
診断
IMHAの診断としては血液検査が重要です。血液検査では溶血による貧血や球状赤血球、赤血球自己凝集などを確認します。また、クームス試験なども行い、他の病気の除外も行いながら総合的に診断を行います。
治療
貧血が進行しないようにする治療と、貧血を改善させる治療に分けられます。また、点滴などの対症療法も必要となります。何れにしても多くの場合で緊急入院下での治療が必要となります。

①輸血

動物が症状を呈して来院される時には中等度〜重度の貧血となっていることがほとんどです。その場合、必要に応じてドナーから血液を確保し、患者との適合試験を行った後に輸血を実施します。

②免疫抑制療法

免疫介在性疾患の治療は過剰に働いている免疫をいかに調整するかになります。そのためにはステロイド剤の免疫抑制量の投与に加えて、急性の反応を抑える、または長期投与しても重篤な副作用を起こさないような免疫抑制剤を併せて使用することがあります。

③原因疾患の治療

IMHAが続発性の場合、原因疾患を取り除くことにより免疫抑制剤などを使用しなくても治癒する可能性があります。例えば腫瘍が原因の場合、その腫瘍を手術で取り除く、または抗がん剤などで抑え込むことができれば同時に貧血の進行が止まることもあります。

お電話番号(日中)

  • 八幡山院TEL:03-3304-4090
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