1歳、日本猫
2日前からの食欲不振と、頻回の嘔吐の主訴で来院されました。
他院様よりご紹介をいただき、当院で検査を行いました。
画像検査では腸閉塞を疑うような所見(消化管の拡張、液体の貯留)があった為、当日に試験開腹を行うことになりました。
CT検査
胃〜小腸にかけて、チュールの袋と糸が絡まって”紐状”になった異物が認められました。
猫はビニールテープや糸など繊維状のものを好む事が多い為、紐の先端が喉や胃に引っかかってしまい、小腸閉塞を引き起こしてしまう事がしばしばあります。
異物摘出の様子
https://www.eug.jp/elms/wp/wp-content/uploads/2024/02/IMG_3695-2.jpg(手術画像注意)
今回の症例では比較的早期の対応であったため胃や腸を複数箇所小さく切開することで全て取り除く事ができましたが、対応が遅くなると消化管穿孔など重篤な病態を引き起こす事もあります。
飼い主様の稟告により早期発見に繋がる場合も多々ありますので、日頃から愛猫の食性や行動パターンは観察しておくといいかもしれません。